ようこそ!!

★ブログ移転のお知らせ 思考と試行の狭間で ↑こちらで活動いたします。 ここでは、私が暇つぶしで書いた小説を投稿します。 ただの個人の暇つぶしなので、暇つぶし程度でご覧頂きますようお願いします!!(^o^) ↑これ重要です かなり遅筆です(・ω・;) ちょくち…

お知らせ

まことに勝手ながら、小説投稿用のブログの場所を変更します! → 思考と試行の狭間で ……とは言っても、同じはてなブログですし、とくに問題はないと思われます。 お手数をおかけしますが、よろしくお願いします。

モンハン小説 『碧空の証』 #17

お久しぶりです。 やっと夏休み、ということで、ちょちょく書いていた分を投稿します。 新章突入……ということで、よろしくお願いします。 第17話 恐怖の予兆 物陰に隠れた狩人は、鋭い眼光を獲物に向けていた。 狩人は一度息を吐くと、ゆっくりとした動作で…

モンハン小説 『碧空の証』 #16

釣果は、黄金魚2匹とサシミウオ3匹だった。2匹目の黄金魚を釣るまでに、サシミウオが2匹釣れたのだった。 そして、依頼品である黄金魚を納品するために、彼らはエリア6から拠点《ベースキャンプ》へ戻っている。釣りを終えてもなお気絶していたタイガは…

モンハン小説 『碧空の証』 #15

小鳥のさえずりが鼓膜を微かに震えさせ、天井の木目が次第に鮮明になる視界に映った。 ベッド上で伸びをすると、レオンは上体を起こした。 (そういえば……ソラの家に泊まってたんだったな) 髪を掻きむしりながら、彼は床に降り立つ。 引き戸を開けると、ソ…

モンハン小説 『碧空の証』 #14

14 晩餐 彼らはギルドを出ると、まず温泉宿に置いてある荷物を取りに行き、その後ソラの自宅へ向かった。 そして、数分後、彼らはソラの自宅の前に居た。 「ここが、わたしの家だよ」 木造二階建て、赤色の漆喰《しっくい》の壁、茅葺《かやぶ》きの屋根が特…

モンハン小説 『碧空の証』 #13

エリア6――。 清らかな水流が縦断するエリア。いつもは美しいはずの清流のせせらぎが、今は気まずさを助長しているようだった。 レオンの叱責は、ソラの心に強く響いていた。 ――今まで優しく接してくれていた彼が、急に立腹したのだ。彼の豹変ぶりに、恐怖さ…

モンハン小説 『碧空の証』 #12

エリア5──。 鬱蒼と生い茂る樹木に囲まれたこのエリアは薄暗く、わずかな木洩れ日が湿った地面に注ぎ込まれていた。2匹のガーグァがエリア内をうろついている。 「うん、ここならアオキノコが生えてそうだな」 見回しながらレオンが言う。 「ほ、ホントに…

モンハン小説 『碧空の証』 #11

胃袋を満たしご満悦の様子の一行は、束の間の休息を取っていた。「――さて、腹ごしらえも済んだことだし、次に移ろうか」 頃合いを見計らい、レオンが言った。ハンターとしての基礎知識は、まだまだ教えることがたくさんある。「あ、うん」 座り込んでいたソ…

モンハン小説 『碧空の証』 #10

「オレがいない間に何があったんだ……?」 切り傷だらけでブルブルと震えるタイガを見て、レオンは眉をひそめた。 「やっぱりアレはマグレだったのニャ……。散々な目に遭ったのニャ……。生きてるのが奇跡みたいだニャ……」 「大変だな、お前も」 二人は目を合わ…

モンハン小説 『碧空の証』 #9

ユクモ農場――。 吊り橋を渡り終えたところに、2匹のオトモアイルーが並んで立っていた。一匹は黒猫アイルーのナナと、もう一匹は“若葉トラ”という毛並みのタイガだ。「あれ? タイガじゃん!? 久し振り!!」ソラがタイガに駆け寄る。「ヒドいニャ!! ボクを探し…

モンハン小説 『碧空の証』 #8

ユクモ村――。「とりあえず戻ってきたけど……どうするの?」橋を渡りながら、ソラがレオンに訊いた。「武器の訓練ができるような、広い場所に行きたいんだけどな」「うーん。あっ、それならユクモ農場がいいかなぁ」「ユクモ農場?」「うん。この村の農場だよ…

モンハン小説 『碧空の証』 #7

「あっ、師匠!! ナナちゃん!! おはよう!!」 温泉宿から出たレオンとナナを、ソラは笑顔で手を振りながら出迎えた。「おう、おはよう」「おはよ」「あの、報告があります。わたしの家に泊まってもいいそうです」「そうか、それはよかった。ずっと温泉宿に泊ま…

モンハン小説 『碧空の証』 #6

窓から入り込んでくる陽射しを受けて、レオンは目を覚ました。 彼がいるのは、ユクモ村の温泉宿の一室。昨晩から、彼のオトモアイルーであるナナと泊まっている。 レオンは布団に身を包まれたまま手を頭の上に伸ばし大きな欠伸をすると、掛布団を左手で払い…

モンハン小説 『碧空の証』 #5

ユクモ村――。「おかえりなさい。ご無事でしたのね……。本当に、良かったですわ……」 村に辿りつくなり、村長が迎えてくれた。「心配かけて、ごめんなさい……。あと、依頼もこなせなかった……」ソラはしょげた顔をしている。「大丈夫ですのよ。あなたが無事なら。…

モンハン小説 『碧空の証』 #4

【渓流】エリア4――。 「はぁ……なんであたしがこんな荷物を持たなきゃなんないのよ……」ナナは不満げな顔で、ソラのオトモアイルー――タイガの尻尾を掴み、引き摺っている。「おい、尻尾千切れるぞ」レオンはソラを両腕で抱え込んだまま歩いている。「そんなこ…

モンハン小説 『碧空の証』 #3

渓流――。 森や渓谷、山々が連なった起伏に富んだ山地のフィールドである。 霞がかかった岩山、石柱並ぶ鍾乳洞、秋深まる時期なら鮮やかな紅色に染まった木の葉が流れる渓谷など、自然が織り成す美しい情景に、訪れた者は皆、嘆声を漏らすであろう。 ベースキ…

モンハン小説 『碧空の証』 #2

「待て――――っ!! このクソ猫――――っ!!!!」 渓流のとあるエリア――。 そこに、【メラルー】(アイルーの亜種。物を盗むのを得意とする獣人種のモンスター)を必死で追いかける一人のハンターがいた。 メラルーは、そのハンターから奪った地図を口に咥えながら素…

モンハン小説 『碧空の証』 #1

木々が青々と生い茂る山々。残暑の厳しい太陽の日差しが燦々と降り注ぎ、その山々は一層と緑が映えている。 そんな山の斜面にある一本の山道を、ガタガタと言わせながら一台の荷車が駆け上っていた。 荷車を牽いているのは、【ガーグァ】(別称:丸鳥)とい…

モンハン小説 『碧空の証』 Prologue

人間が手を付けられないほどの大自然が広がる世界――。 この世界には、圧倒的な「力」を持つ“モンスター”が到る所に生息している。 その“モンスター”達を“狩る”ことで、人類の繁栄を目指し、自然との調和を図る者が存在する。 彼らのことを、人はこう呼ぶ。 …